NEWS 242 : S547番船「ながら」命名引渡式
当社の誇る球状船首シリーズ5番船となるS-547「ながら」の登場です。井本商運株式会社様よりご発注いただいた670TEU型コンテナ運搬船「ながら」(全長136メートル、総トン数約7,300トン)の命名引渡式がとり行われました。国土交通省からは海事局次長・大坪新一郎様、港湾経済課港湾物流戦略室長・上原修二様をはじめとする各界からの錚々たるご来賓にご臨席をいただき、盛大な式典となりました。
そして今回は井本商運株式会社様のご厚意により、一般社団法人日本中小型造船工業会が日本財団からの助成を受けて共催している「海と日本PROJECT2018~この地球で一番大きな工業製品『船』を見に行こう!!」と題した見学会に地元下関市・岡枝小学校の5年生児童22名を招いての、とても賑やかな式典となりました。
当社独自の技術による球状船首を持つ「ながら」は、井本商運様にとって2015年お引渡しの「なとり」に次ぐ2番船となりますが、大きな進化としては最適航路の選択を可能とする航海支援システム「eE-NaviPlan」の採用と、離着岸性能を飛躍的に向上させる「スーパーベクツイン舵」の採用が挙げられます。更にはプロペラ前の流れを整流する「コンポジットエコステータ」、プロペラ後のハブ渦を減少させる「エコキャップ」などの省エネ技術もふんだんに取り入れ、「なとり」比で約11%の省エネ効果を実現することができました。これにより「内航船省エネルギー格付制度」において最高評価の四つ星(☆☆☆☆)を獲得されたとのことです。
命名引渡式は井本商運株式会社 代表取締役社長でいらっしゃる井本隆之様による力強い命名宣言に引き続き、ご令室の七重様による支綱切断でテープカットされると晴れ渡る空に花火が「ヒュルヒュル」と大きな音をあげて打ち上げられました。今回は特にお願いして打ち上げ数を増やすとともに、音付きで三色の色付き噴煙の豪華な花火にしてもらったこともあって、とても華やかなものとなり、子どもたちも大はしゃぎ。黄色い歓声を上げていました。
さて、会場を市内のホテルに移した祝宴会の冒頭、国土交通省・菊地身智雄港湾局長のご挨拶を上原室長に代読いただき、更には大坪海事局次長よりもご祝辞を賜りました。そして阪神国際港湾株式会社 代表取締役社長 外園賢治様による乾杯のご発声により、華やかな祝宴会が幕を開きました。皆様の祝辞には、国際コンテナ戦略港湾で示されている国内集荷において、大型コンテナフィーダー船とりわけ「ながら」への並々ならぬ期待が込められていることを窺い知る事ができました。中締めでは、横浜川崎国際港湾株式会社 代表取締役社長 諸岡正道様より、「なとり/ながら」に続く船へのご期待をいただき、盛会のうちに宴は幕を閉じたのでした。
今回の船名「ながら」も、江戸時代の経済を支えた河川によるフィーダー物流にちなんで河川名に由来されていらっしゃるとのことです。「長良」の名の通り「長く」安全で「良い」航海を心よりお祈り申し上げます。
[2018/08/16]