
旭洋造船は、2003年に10年ぶりとなるタンカーを2隻建造しました。シンガポール船主向けの 16,500tdw型プロダクトキャリアですが、就航後も、お客様の期待通りの良好な運航結果を残しているとお褒めをいただきました。 MR、LRといった大型コーテッドタンカーが続々と建造されているなかで、事業規模の面からも当社にとって最適なコーティング施工業者とタイアップできたことは、大きなモチベーションとなると同時に、将来につながるものと考えております。
旭洋造船は、ともすれば、コンテナ船、多目的貨物船、冷凍船など、いわゆるドライものの専門ヤードのように評され、ある意味において、わたしたちもその評価に甘んじていたところがありました。
しかし、このたびのタンカー再挑戦を契機として、わたしたちの意識は大きく変わりました。各オイルメジャーの高いスタンダードをいち早く標準スペックに盛り込み、他の造船所なら尻込みするような高仕様のプロダクトキャリアを建造する。そして、これを、旭洋造船の得意船型のひとつに育て上げていく。
これは、旭洋造船にとっては、三本目の柱を確立する、ということを意味し、造船所経営そのものも安定化させることにつながります。世界のタンカーマーケットに、旭洋造船建造のハイスペック・プロダクトキャリアが活躍する。そんな喜ばしい日が一日も早く来るように、タンカーのご用命にも全社あげて取り組んでいく所存です。■
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