NEWS 072 : 旭洋造船・新取締役からのご挨拶<1>
このたび図らずも、取締役会議の決議によりまして、当社の専務取締役を拝命いたしました。管掌は、社長補佐並びに技術部門の設計部、工作部及び品質保証部でございます。
これまで、船主、商社、メーカー並びに協力会社各位のご協力を得て、また諸先輩の創造的・信頼性の高い技術を伝承し、着々と実績を上げてきました当造船所ではございますが、当社の得意分野であるニッチなマーケットに於いては、クライアントの技術的要求は多様であり、今までの延長線上の設計・工作方法だけでは対応しきれなくなることが予想されます。
このため、社員一人ひとりが物まねではなく、自分で物を考え、行動しながら新しい価値を創造して行かなければなりません。そのために日々勉強をし、その結果のひとつとして危機感が生まれ、「会社全体が勉強しなければ世の中の変化についていけないぞ」という雰囲気が醸成されなければなりません。
一方で、当社に於いては、同型船のシリーズ建造、IT化/自動化/マニュアル化の進展、アウトソーシングの範囲拡大に伴い、物を考え抜く機会がますます少なくなっています。さらに約4年分の受注残をもつという好況下、技術競争力に対する危機感も薄れているのではと強く感じております。
こういった中で「いかに社員を育て、社員が生き生きと働ける職場を作るか」が私に与えられた最大の経営課題であり、これは当社社長の越智の抱負(ホームページニュース No. 071)にあります"技術立社"を具現することに通じるものと考えております。
この重責を担っていくには、まことに微力でありますが、「これは明らかに旭洋造船が設計・製造したとわかる船」を提供し続けるため、但惜身命でその任にあたる覚悟でございます。
2007年7月31日
専務取締役 三井 哲夫
[2007/07/31]