NEWS 143 : 最新鋭RORO船 S500引渡!!
欧州船主向け 6,600tdw
2011年11月17日、今年ラストのイベントとなる、6,600DWT RORO船シリーズ4隻の初船、欧州船主 SHIPLUX VII S.A殿より発注を戴いたS500番船の引渡式がとりおこなわれました。
16年振りの建造となるRORO船。旭洋造船設計陣は、船主殿のオーダーに応じて、欧州の最新ロジスティックのトレンドを様々に取り入れ、ヨーロピアンタイプのスッキリとした外観デザイン、魅力あふれる船型に仕立てあげました。詳細は下表をご覧下さい。
さて、当日は、船主殿を代行して技術部門担当会社 EuroShip Service Ltd. より Technical Department 役員の Mr.Stephen Knapp そして主契約者双日マリン アンド エンジニアリング株式会社より新造船グループ・村上翔様に調印いただき、粛々と引渡式を執り行いました。
S500番船はこの日の午後、旭洋造船のスタッフに見送られながら、欧州へ向け出航しました。続くシリーズ3隻は今建造真っ最中です。初船であるS500番船の大活躍と安全航海を祈念します。
旭洋造船の新世代 RORO船 S500番船の主な特徴
船体・荷役
- 河川航行を考慮し、計画満載喫水は5.4mの浅喫水船です。
- 3層の車両甲板があり、居住部下部の上甲板と乾舷甲板はクリア高7m。コンテナ2段積トレーラーが積載可能。
- 総レーン長さは1,760m。艙内スロープは、船主殿標準の6度とし、効果的な配置と相まって荷役時間の短縮に寄与しています。
- 荷役装置として安全使用荷重150トンの油圧開閉式船尾ランプ及び船内ランプカバーを装備しています。
- 限られたスペースを有効利用するため、発電機室はメインデッキの艙内ランプ下に配置しました。
機関
- 主機関は、中速ディーゼル1機1軸ラインシャフト方式、歯車式減速機でプロペラを駆動します。
環境
- 海洋生物の移動を防ぐためバラスト水処理装置を装備しています。
- NOx排出2次規制をクリアした最新鋭のディーゼル機関を主機関・主発電機関に搭載。
- EU圏内での航海を考慮し、主機関/主発電機関/ボイラーにおいて低硫黄燃料油使用に対応したシステムを採用しています。
- 増速機能をもつ減速機を装備。軸発電機を駆動して航海中の給電にかかわる省エネ化を図っています。
安全
- 主機関にトラブルが生じても軸発電機を推進用電動機として利用することが可能。
- 全閉囲型ブリッジでは当直クルーの労力軽減と安全運航を支援するため、中央及び両ウィングに「SYS-IBS」設備を搭載。ワンマンブリッジ航行が可能です。
- 監視用データロガーシステム内に、発電機パワーマネージメントや諸機器遠隔操作等の機能を組込んだ統合監視装置を装備しています。
[2011/12/14]