NEWS 042 : SCL BERN - 命名 + 引渡
2005年初の引渡船となったのが、スイス船社 SCL REEDEREI AG(SCL)殿ご発注の12,000DWT 多目的重量物貨物船、S455番船でした。SCL殿からは2005年末までに引渡すベースで4隻の同型の重量物運搬船のご注文をいただいており、今回の引渡しは記念すべき第1号船となります。
同船は、欧州スタイルのすっきりしたタワーブリッジを持ち、80tのデッキクレーンを2基搭載することにより重量物の運搬に対応、さらにはホールドのバルクヘッドを上下・前後とフレキシブルに分割、利用できるという画期的な構造となっており、アイスクラス適用を含め船社殿のハイレベルな要求に当社設計陣・工作陣がしっかり応えた技術の結晶といえます。1年に及ぶ長期交渉の末結実した思い出深い商談でしたが、これまで建造されてきた欧州造船所からの強い働きかけを振り払って当社にお任せ戴いたSCL殿のご決断に感謝致したく存じます。
さて、式当日の2月28日(月)は快晴微風、春の到来を思わせる暖かさで絶好の日和となりました。船主サイドのゲストは SCL社長の Dr.Kurt Beer 殿とそのご令嬢をはじめ総勢 12名。穏やかな陽光の下、S455 のブリッジ上にはスイスと日本の国旗がはためき、和やかな雰囲気の中、ご令嬢Ms.Cristelleの命名、テープカットにより、重量物運搬船S455 は "SCL BERN" と名づけられました。続いて社旗の交換が行われ名実ともに SCL BERN は旭洋造船から SCL殿へと引き渡されました。
ところを変えてホテルでのレセプションの席上、旭洋造船から出港した SCL BERN はレセプション会場眼前の関門海峡にその勇姿を現しました。出席者全員の感動と賞賛の声を浴びながら、SCL BERN は母国スイスの国旗色である赤と白(同じく日本の国旗色でもあります)を基調とした美しいフォルムを関門の風景に焼き付け、旅立っていきました。
[2005/03/10]