NEWS 137 : CITY OF ST.PETERSBURG が SHIP OF THE YEAR 2010受賞!!
旭洋造船が昨年12月に完工・引渡を行った自動車船 "City of St. Petersburg" が、このたび、日本船舶海洋工学会が制定するシップ・オブ・ザ・イヤー 2010 大賞を受賞しました。
シップ・オブ・ザ・イヤーは、「技術的、芸術的に優れた船舶・海洋構造物の建造を促進し、社会生活の進展に貢献すると共に、広く社会一般に海洋思想の普及を図るため、当該年において応募のあった船舶及び海洋構造物の中から特に優秀と認められたもの」を同会が毎年選定しているものです。
5月31に開催された選考委員会では、全12票中9票を獲得。一般に風圧抵抗の大きな自動車運搬船に大胆なデザインを導入し省エネルギーおよびCO2の排出量削減を達成したこと、および半球状の船首という革新的なアイデアを貨物スペースを犠牲にすることなく工作を含む実際のデザインとして美しく実現化した技術などが評価されました。
海事プレスによると、日本船舶海洋工学会よりは「コンセプトシップとして流線型の船体が描かれることはあるが、それを現実のものにしたことが高く評価された」というコメントもいただいているそうです。
当社社長、越智勝彦は以下のようにコメントしています。「当社にとってシップ・オブ・ザ・イヤーは縁遠いものと思っており、全く想定していなかった。本船は船級協会の BVと JFEスチールが他薦として応募して下さった。チャンスをいただいた皆様に感謝したい。」
「今回の球状船首は、2007年初めから温めてきたアイデア。本船は風の強い北大西洋に就航する船ということで、当社からプレゼンし、オペレーターの日産専用船様が、環境性能の重要性から採用を決めて下さった。その先見性や、支援して下さった船主様、主契約者の三井物産など関係者の皆様のおかげと思っている。当社のような中小企業が自前の技術で建造した船がこのような形で評価されたことは非常にうれしい。実現した現場の技術者、設計の努力に感謝したい。」
City of St. Petersburg の受賞は、スウェーデンの ShipPax Award 2011 (外観部門) に次ぐもので、本船および当社の技術力に対する期待と評価の高さを改めて感じています。旭洋造船は、この受賞を誇りとし、今後も一層努力を重ねて、当社の現在のスローガンでも「チャレンジ精神を持とう」を合言葉に、新たな製品の開発に全力をあげていきます。
[2011/06/14]