NEWS 122 : 風圧力低減型エコシップ、待ちに待った進水!
2010年9月11日。この日は、創業68年を迎える旭洋造船の長い歴史の中でもっとも革新的で且つセクシー(!)な船の進水に、全社員が酔いしれた記念すべき一日でありました。
NEWS112でご紹介した風の圧力を大きく低減させるデザインを採用した「省エネ型自動車運搬船」S493番船は、当初三井物産株式会社様より通常型の 2,000台積み自動車運搬船としてご発注いただき、日産専用船株式会社様により運航される予定となっておりました。当時より既に、原油高による運航コストアップや地球温暖化を止めるための CO2削減が叫ばれる世界的な潮流のなかにあって、弊社設計陣が独自開発した半球状船首を備えた「風圧力低減型エコシップ」の提案に対し幸いにも関係者の皆様の共感を得ることが出来、カーゴスペースには影響を与えず外観仕様を大きく変更した新船型の建造の運びとなりました。
弊社の技術力を信頼してご英断いただきました用船者様、船主様、商社様に改めまして敬意を表させていただきますと共に、船首部全体が半球というかつてない難解な船型に果敢にチャレンジし、予定通りに進水させてくれた弊社設計部、工作部の諸氏、また一緒に悩んでいただいた関連の外注先様、業者様に感謝いたします。
さて、当日は微風快晴という、進水出渠には絶好のコンディションとなりました。とはいうものの新規設計船は何回進水計算をやっても心配になるもの。特に今回のような特殊な船体形状の場合は関係者の注目の中での進水とあって、社員全員、本船の無事進水・艤装岸壁への着岸完了まで見届け、「あ~、浮いてよかった」と何とも初歩的ではありますが、喜びもひとしおでありました(笑)。
当日、進水記念のシャンペン割りをなさった用船者・日産専用船株式会社・内藤様より、本船の雄姿を見て「船社として誇らしい。早く走らせたいね」との熱いお言葉を頂戴しました。
これから12月の竣工に向けて、さらに全力投球で艤装工事をすすめ、最高の状態でお引き渡しをする所存です。
[2010/09/21]